読点効果
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修飾語は置いた文中の位置によって,その文意を大きく変えてしまうことがありますので,注意が必要です。修飾語が,形容詞の場合は修飾する名詞の直前に,副詞の場合は修飾する動詞や形容詞の直前に置くのが基本です。また,副詞は文全体を修飾することもありますので,その場合は文頭に置きます。 |
さらに,修飾語が形容詞の場合は,読点と組み合わせて用いることで, その直後の名詞ではなく,さらにその後の名詞(2番目の名詞)を修飾するというルールがあります。下の例を用いて読点がある場合とない場合を比較してみましょう。 |
最新式のDVDドライブを搭載したパソコン → 最新式なのはDVDドライブ |
DVDドライブを搭載した最新式のパソコン → 最新式なのはパソコン |
最新式の,DVDドライブを搭載したパソコン → 最新式なのはパソコン |
このような読点効果は,2つある修飾語句のうちの1つが長い場合に役立ちます。 |
DVDドライブ付きの超高速で処理能力が高く持ち運びがしやすいように小型化したパソコン |
超高速で処理能力が高く持ち運びがしやすいように小型化したDVDドライブ付きパソコン |
超高速で処理能力が高く持ち運びがしやすいように小型化した,DVDドライブ付きパソコン |
DVDドライブ付きパソコンの間に長い修飾語句が割り込むと「DVDドライブ付き」と「パソコン」が遠く離れてしまうので,少しわかかり難くなります(1つ目の例)。だからといって,その2つの修飾語句を単に入れ替えると「超高速で処理能力が高く持ち運びがしやすいように小型化した」のは「DVDドライブ」ということになり意味が異なってしまいます(2つ目の例)。そこで読点効果を使って,その長い修飾語句を前に出し「パソコン」の直前に「DVDドライブ付き」を持ってくれば明快です(3つ目の例)。 |
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